投稿日: 2017年5月17日 10:49 | 更新:2017年5月17日10:49
医療法人凉庵会
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高祖父が御殿医を務めるなど、代々続く医師の家系に生まれたため、自然と医学の道へと進んだという吉田研二郎院長。整形外科を志した一因として、高校時代に電子工学や機械工学といった、工学部への興味を抱いていた点があった。「整形外科で診る運動器は、軟骨や靭帯、骨、筋肉などで構成されるという、機械工学に近い要素を持っています。そうしたこともあり、最も適切な選択だったと今でも感じています」
医師になったのは、人工関節と膝への関節鏡が世界的に実用化し始めたころ。以来、40年にわたる発展の歴史と共に歩んできた。「今では手術を最小の侵襲にとどめ、入院期間も短くなりましたが、開始当時は人工膝関節置換術は20㌢位と切開が大きく、出血のコントロールも不十分、長期入院も当たり前でした。それが2000年代になると、まずアメリカで小切開で短期間での退院が可能になり、驚いたものです」。その経験が現在の診療に役立ち、患者に最も適した人工膝関節の選択や手術を可能にしているという。
大学病院で膝関節の臨床研究を行った後、1994年に開業。70年代に登場したものの、一度廃れかけた人工膝関節単顆置換術の国内再導入に貢献してきた。「当院では、外来から手術、その後のリハビリ、経過観察まで一貫して行うことができています。患者さんとお互い歳を重ねながら、運動器のさまざまな相談に乗ってきました」と吉田院長。現在では2世代、3世代に及ぶ家庭を診ることも多くなってきた。そうした医療を継続するため、知識・技術の継承も進めているという。