豊富な経験を重ねてきた医師による
高度な肝胆膵外科手術で地域に貢献

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特定医療法人財団 大西会
千曲中央病院
 
 
外科統括部長 大久保 浩毅
 
おおくぼ・ひろき●佐久総合病院佐久医療センター消化器外科部長などを経て現職。
 
 
 
 
 

肝臓・胆管・胆のう・すい臓がんへの手術体制を拡充

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肝臓、胆嚢、すい臓のがんは、一般的に手術の難易度が高く、豊富な経験を持つ医師の元で受けることが重要になってくる。これらの疾患の治療に力を入れているのが、長野県千曲市に位置する千曲中央病院だ。
 
同院では、従来より力を入れていた肝臓内科に加え、2017年2月より手術にも対応できる体制を拡充した。中心を担う大久保浩毅医師は、肝胆膵がんにおいて甲信越地方有数の治療実績を持つ佐久医療センターで、長年手術の中心を担ってきた。肝臓がん手術800例以上、手術の中でも特に難易度の高い膵頭十二指腸切除術500例以上、また腹腔鏡下胆のう摘出術は3000例以上(1996年1月〜2016年12月)といった、豊富な手術に関わってきた経験を生かし、高度な肝胆膵外科手術を同院で提供する体制を整えた。
 
「もともと当院では、肝臓内科でラジオ波焼灼術や肝動脈塞栓療法、CT検査、MRI検査などを提供していました。そこに手術が加わったことで、肝胆膵がんに対する検査・治療のすべてを提供できる体制が整いました」と語る大久保医師。精度の高い胆のう・胆管・すい臓診断が行える超音波内視鏡検査(EUS)も含めた早期発見のための検査から、手術を含めた治療までを一貫して行える施設は、周辺地域においても決して多くはないという。
 

さまざまな肝胆膵外科手術に携わる大久保医師、長谷川医師

さまざまな肝胆膵外科手術に携わる大久保医師、長谷川医師

難易度の高い手術も含め、ほぼ無輸血で実施 超高齢者にも総合力で対応

この体制の中、同院では外科・内科合同でのカンファレンスを通じ、多くの治療から一人ひとりの患者に最も適したものを選んでいく。「患者さんにとって偏りのない治療を選択できるようにすることが大切です。もし手術がきちんとできない施設であればどうしても別の治療に偏ってしまいかねません」と語る大久保医師。そのためにも、さまざまなケースの手術に対応できるようにしてきたという。
 
例えば、すい臓がんでは、膵頭十二指腸切除術や、血管合併切除手術といった大掛かりな手術にも対応。「すい臓がんは、早期発見が難しいことから、手術できるギリギリで見つかることが多いのが現状です。時にはすい臓の裏にある血管まで処置できる技術が必要になります」と大久保医師。また、肝臓がん、すい臓がんに対する腹腔鏡下手術も安全性を考慮して施術。そうした出血のリスクが高い手術も含め、原則として肝胆膵がんに対して、輸血がほぼ不要な手術を可能としているのも注目すべき点だろう。加えて、80歳を超える高齢者の手術や、透析患者に対する肝胆膵手術など、全身状態の管理に注意を要する症例も内科との協力体制で積極的に受け入れている。
 

腹腔鏡手術にも積極的に取り組んでいる

腹腔鏡手術にも積極的に取り組んでいる

消化器病センターの立ち上げを視野に入れる

肝胆膵がん以外の治療においても、消化器疾患の腹腔鏡手術や腹部救急などを地域の医療を担う施設として積極的に受け入れている。質の高い医療を提供し、そして診断、治療、その後の加療を含め、一貫して行うことを大切にしているという。
 
現在、同院ではこうした診療体制を軸にして消化器病センターの立ち上げに向け準備を進めている。そのために消化管や肝胆膵といった分野を専門とする医師の増員も見据えているという。「病院全体として、地域に根付いてきちんと住民の皆様をお守りするという意志を強く持っています」と大久保医師。一貫した肝胆膵がん治療を地域住民が身近で受けられるよう、同院はさらなる発展に向けて力を尽くす。

Information
〒387-8512 長野県千曲市杭瀬下58番地
TEL.026-273-1212
FAX.026-272-2991
診療時間:月〜金 9:00〜12:00/14:00〜17:00
     土  9:00〜12:00
診療科目:内科、消化器内科、腎臓内科、循環器内科、消化器外科、肝臓・胆のう・膵臓外科、 整形外科、脳神経外科、泌尿器科、形成外科、 皮膚科ほか
休診日:日・祝・第2土・第3木・年末年始・創立記念日(7/1)
病床数:195床
http://www.chikuma-chp.or.jp/

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