投稿日: 2016年8月18日 14:31 | 更新:2016年10月7日11:57
医療法人社団ヤマナ会 東広島記念病院 いわはし・みちひろ 院長 岩橋 充啓 先生 【経歴】 岡山大学医学部卒業。岡山大学医学部付属病院、阿知須共立病院を経て現職。日本リウマチ学会認定リウマチ専門医。 | |
東広島記念病院の岩橋充啓院長が医師を目指したのは高校生の頃だという。「父は教師を務めていました。私からは、その仕事は『1人の人間の人格形成を手伝う』ように見えていたのです。そこで父がその分野で人間を支えるのなら、自分は人格形成された後の方を手助けしたいと決意したのです」。岩橋院長は医師となった後、関節リウマチの治療を志すようになったが、その要因は2つあるという。1つは新薬であるMTX製剤(メトトレキサート)が開発され、薬によって症状が緩和する患者を前に、進歩の著しい領域だと考えたこと。もう1つはリウマチのような、現時点では完治が難しい慢性疾患の患者を、生涯にわたって支えたいと考えたことだ。
リウマチの治療に専念してきた岩橋院長は、時には長年にわたり担当していた患者から、結婚や出産を報告する葉書を受け取ることもある。そのような時こそ、嬉しさと充実感を強く実感するという。「リウマチは一般的に、女性により多く発症する疾患です。昔はリウマチで関節に痛みを感じたり、膠原病となって腎臓が悪化したりすると、将来の想像も難しく、結婚を諦めた女性が多かったと思います。しかし長年診療を続けていると、患者さんが1人のみならず2人、3人と出産するたびに毎回報告してくれて、3兄弟や3姉妹で写っている写真を送って頂くこともあります。そのような患者さんにとっての『喜びの声』を聞くことが、診療をする私にとっても、一番の喜びなのです」と岩橋院長は微笑む。
岩橋院長は今後も「人を手助けしたい」という原点を忘れずに、リウマチに悩む患者1人ひとりと長い時間を掛けて接し、その生涯を通じた診療に努める。「患者さんにとって、人生のサポートをする1人であり、寄り添えるような立場となることを目指します」