投稿日: 2017年5月17日 10:47 | 更新:2017年5月17日10:47
すずかけセントラル病院 | |
静岡県浜松市は、「病院銀座」として知られる。そんな医療機関の激戦区に2012年、すずかけセントラル病院が開設された。鈴木一也院長は、「総合病院ですが、百貨店型ではなく、専門店が集まるショッピングセンター型を目指しています。特色ある医療で、地域のニーズに応えたいですね」と抱負を語る。
鈴木院長は、祖父、父とも医師という家庭に育ち、自然と医師を目指すようになったという。大学進学の際、実家に近かったこともあって、腕試しで受験した浜松医科大学に合格、第一期生として入学した。「人と違うことがしたくて、呼吸器外科を選びました。将来性が高いのに当時、志望者が少なく、研究テーマも山積みだったからです」
大学院博士課程を修了後、87年に母校の助手に就任。肺の内視鏡手術をはじめ、大腿筋膜の自家移植による横隔膜再建、線維芽細胞を使った再生医療などの先端研究に、次々と取り組んだ。「ところが、准教授のとき、父が脳出血で倒れ、その介護の影響などもあって、大学を離職したのです」。療養型病院院長のとき、すずかけセントラル病院院長に請われた。「病院の運営を思い通りにさせてもらう」という条件で12年、院長に就任した。「父の介護や療養型病院の経験から、急性期から長期療養まで一貫したケアミックス体制にしました。患者さんを急性期だけでなく、最後までフォローすべきだと考えたのです」