- 東京都
医療法人志匠会
品川志匠会病院
難易度の高い手術や再発症例に
対する複数回手術にも対応
首・腰の疾患に注力し最新機器を活かした治療
医療法人志匠会は、難病に指定されている後縦靭帯骨化症(OPLL)をはじめ、頸椎症性神経根症、脊柱管狭窄症、高齢者後側弯症、圧迫骨折などの脊椎疾患治療に特化して診療を行っている。志匠会の前身の新横浜スパインクリニック開設時より、脊椎疾患の手術を希望して全国各地から患者が訪れ、2005年6月から20年12月までにグループ全体で行った脊椎手術は1万6754件にのぼる。
- 品川志匠会病院の件数を「品川」の項目、新横浜スパインクリニックの件数を「新横浜」の項目に記載
再手術を含めた大掛かりな手術を数多く実施
一般的に、再手術は患部が癒着していることが多く、また症状が進行しているために固定術など大掛かりな手術が必要になることも少なくない。志匠会には、このような難度の高い手術の経験が豊富な医師が在籍しており、すでに複数回手術を受けているが新たな症状に悩んでいる患者なども数多く訪れる。中には、術前には歩行に欠かせなかった杖が同院の再手術を経て不要になった症例もあるという。
- 最新の医療機器と高度な技術を駆使して脊椎疾患を治療し、早期の社会復帰も目指す
- 症状が進行した症例の再手術には固定術など大掛かりな手術が必要な場合もある
負担の少ない治療で早期復帰を目指す
一方で、患者の負担を軽くする短時間の手術も積極的に取り入れるのも、志匠会の特長である。患者の負担が軽減されれば、早期の退院と日常生活への早期の復帰が期待できる。例えば、頸椎の後縦靭帯骨化症や、頸椎や腰椎の脊柱管狭窄症に対する椎弓形成術や除圧術であれば、通常5~10日で退院が可能である。無駄のない手術により手術時間が短縮されれば、出血量の抑制だけでなく、感染リスクを抑えることにもつながる。
こうした手術を可能とするためには経験値が重要であり、志匠会では医師を含め手術に関わるスタッフが脊椎の手術について数多くの経験を積んでいるため手術時間の短縮が可能になると言えよう。
頸椎におけるマックF・人工椎間板置換術も提供
また、頸椎症性神経根症や頸椎椎間板ヘルニアなどの頸椎疾患に対しては、神経を圧迫する原因となる骨棘などを取り除く必要がある。志匠会では従来より行われている前方固定術に加えて、首前方の小さな切開から顕微鏡を用いて圧迫の原因を取り除く「顕微鏡下頸椎前方椎間孔拡大術(マックF)」も積極的に行っている。
- 人工椎間板置換術写真
上写真は前屈した状態で、下写真は後屈した状態。 十分な可動域を確保し、隣接椎間への影響も少ない(隣接椎間障害が起こりにくい)
マックFの手術経験が豊富な土屋直人医師は、「頸椎疾患による首肩の痛みのみ、肩腕から手にかけてのしびれのみといった場合、低侵襲なマックFの適応となるケースが多くあります。ただ、頸椎神経根の徐圧術のみに特化した治療を行う医師は極めてまれなため、全国から患者さんが来院されています」と語る。
一方、人工椎間板置換術(TDR)は、椎間板を摘出した後に可動性を有するインプラントを設置する手術手技であり、固定はせずに本来の椎間の可動性を保つことを目的としている。そのため、隣接する椎間への負担を減らし、新たな隣接椎間障害発生の確率を下げることができる。従来の固定術と比較して身体への負担も小さく、術後5日から10日前後で退院を目指すことが可能だ。志匠会では頸椎手術において除圧術、固定術、マックF、人工椎間板置換術等を疾患の原因、症状に合わせて使い分け、提供している。
このように、頸部と腰部のいずれに生じた疾患に対しても、小さな手術(低侵襲手術)から大きな手術まで、幅広く提供し、かつ末永く患者をサポートできる点も志匠会の大きな強みといえるだろう。
構成/冨永雅裕
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