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大阪整形外科病院

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整形外科に特化したチームを構築し、習熟度を高めた

患者さんの症状・希望に合わせた治療を

 「症状・希望に合わせた治療が一番大事です。基本的には薬物療法などの保存治療を行いますが、夜間に眠れないくらい痛い、じっとしていても痛い、全く動かせない、投薬をしても症状がとれないときには手術を検討します」

 と話すのは大阪整形外科病院関節鏡・スポーツ医学センター医長の松川哲也医師。高齢でほとんど肩を動かさなくても生活できる場合などは、保存治療で機能回復に取り組んでいる。

 変形性肩関節症には大きく分けて外傷、変性、関節炎などの原因があり、治療方針を決める前にレントゲンやCTで骨の変形の程度を確認し、MRI検査で靭帯や筋肉の損傷を評価した後に、まずは投薬、注射、運動器リハビリテーションを中心とした保存治療に取り組み、通院しながら機能の回復を図る。

 保存治療で症状が改善しない場合、手術を検討する。軟骨の損傷が軽い症状の時は、低侵襲の内視鏡治療を、軟骨の損傷が重度の場合は、人工関節を選択する。腱板(インナーマッスル)が機能する状態の時は、解剖学的人工肩関節置換術(TSA)を選択し、高齢で腱板の機能を失っている患者さんには、リバース型人工肩関節置換術(RSA)を行う。これは人工関節を従来の位置とは逆に設置することにより、失った腱板にかわって三角筋(アウターマッスル)が肩を動かす仕組みだ。同センターでは2名のRSA手術資格者を有している。

スピーディーで柔軟な医療体制を構築

 人工関節センター、脊椎・脊髄病センター、関節鏡・スポーツ医学センターに整形外科専門医、麻酔科医が常勤するほか、看護師、放射線技師、オペ室スタッフ、リハビリスタッフら整形外科に特化したスタッフが従事しており、スピーディーに治療を行える。

 「病院全体で整形外科診療に特化することで、医師だけでなくスタッフの技術・習熟度があがり、手術の精度も向上します」

 と松川医師は話す。チーム全体で習熟度を高めることで、3センター合計で年間1438件(2020年1月~12月)の実績をあげている。

 手術のできる大阪整形外科病院に加え、同法人クリニックの中之島いわき整形外科クリニックでは19時30分まで診療に対応。さまざまな患者層のニーズに対応できる体制を構築している。

整形外科 関節鏡・スポーツ医学センター医長


松川 哲也

日本整形外科学会認定
整形外科専門医

医療新聞社
編集部記者の目

 どの医療機関でも患者さんの負担が少ない侵襲手術が求められている。松川医師が医長を務める関節鏡・スポーツ医学センターの「関節鏡」とは関節の内視鏡を指す用語。関節鏡視下手術は6~7㍉の切開創を2~3個つくり、その入り口から直径4㍉のカメラや手術器具を関節内に挿入し、手術を行う。高い技術が要求されるものの、関節周囲の筋肉などを傷つけないので、術後の痛みが少なく、早期の機能回復を期待できる。

Information

大阪整形外科病院

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【診療科目】 整形外科、リハビリテーション科、外科、内科、循環器内科、放射線科、
       リウマチ科、麻酔科(山下智之)

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