- 東京都
南東北グループ 医療法人財団 健貢会
総合東京病院
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患者ファーストの足の血管治療
足の甲からのカテーテル治療で患者が楽になる
「足の動脈硬化(PAD)が起こると、心臓・脳など他の部位でも起こっている可能性があります。循環器疾患を総合的に診療できるスタッフをそろえ、救急にも対応できる医療体制を整えて、全身の動脈硬化マネジメントを行っています」と話すのは総合東京病院循環器内科・ 心臓血管センター医長の滝村英幸医師。
血管の詰まり具合を検査し、まずは薬物療法・運動療法を試みる。改善がみられない場合、患者と相談の上、バイパス手術かカテーテル治療かを検討する。
同院は日本トップクラスの技術をもとに、海外で行われている足の甲からのカテーテル治療を先進的に取り入れている。太さ2㍉程度のカテーテルを挿入し、詰まっている血管にガイドワイヤーという針金を通し、風船を膨らまし血管を拡げる術式だ。ステントという筒を挿入したり、薬剤を塗った風船で血管の壁に薬を浸透させたりして、再び血管に内膜が張り出すのを防ぐ。ガイドワイヤーを通す際、放射線や造影剤を使わずに超音波画像診断装置を用いることで、患者の負担軽減に努めている。
一般的には局所麻酔をかけ鼠径部(脚の付け根)から穿刺する術式を用いる。血管の太さが、「鼠径部約10㍉」に対し、「足の甲約2㍉」と5分の1しかないため、難度は高くなる。
「術者は大変ですが、患者さんが楽になるよう心がけています」と滝村医師は話す。鼠径部からの場合、術中はトイレにいけないので尿道に管を通したり、術後は止血に6時間以上安静にしたりという制約があるが、足の甲からであれば、感染症のリスクが低く、術後の止血も足にバンドを巻くだけなので患者側のメリットは大きい。
足はもとより全身の動脈硬化から健康を守るべく、総合東京病院は患者に寄り添った治療を続けていく。
循環器内科・心臓血管センター医長
滝村 英幸
日本循環器学会認定
循環器専門医
医療新聞社
編集部記者の目
末梢動脈疾患では太さ2㍉弱のカテーテルを血管に挿入し治療を行う。大抵の医療機関では鼠径部にある太さ約8㍉の血管から挿入する。東京総合病院の滝村英幸医師は太さ約2㍉の足の甲の血管からの治療も行う。寸分の狂いもない技術が必要だ。この評判を聞いて遠方から来院する方も多い。滝村医師は取材当日も4件の手術をしてからのインタビュー。頭が下がる思いだ。
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