• 京都府

シミズ病院グループ 医療法人 清仁会

シミズ病院

脳血管内治療を中心とした
救命救急医療で地域医療を支える

24時間365日体制で脳疾患患者に対応

 「脳神経外科ならシミズ」として地元の京都市西部はもとより府内広域にわたって住民に知られているシミズ病院。「断らない」をモットーに24時間365日体制で救急患者を受け入れている。その大半が脳疾患で年間約2000件(2021年1月~12月)に及ぶ。

 同院は、脳卒中の医療拠点としての大きな役割を担っており、患者が直接搬送されてくるケースのほかに、例えば高度急性期の脳梗塞患者に有効とされる血栓回収療法を実施できない医療施設からの搬送を常時受け入れる体制がとれている。このことから、日本脳卒中学会では、同院を地域において脳卒中治療の中核となる施設として認めている。

 「これまでも他の医療機関さんからのご紹介を受け、積極的に治療を行ってきました。これからも連携を取りながら、地域の医療に貢献してまいります」と清水史記理事長は話す。

 脳卒中治療は1分1秒が命に直結する時間との戦いだ。同院では、夜間でも脳神経外科医2名が常駐し、常に救急患者の受け入れや治療ができる体制を組んでいる。

 さらに特筆されるのが、カテーテルを血管に挿入して行う血管内治療だ。開頭手術より患者の術後の負担が少ないのが特徴。例えば脳梗塞では血栓回収療法、脳動脈瘤ではコイル塞栓術を第一選択として対応している。ただ開頭手術が適している症例もあり、堅実で低リスクな方法を目指して常勤医7名が検討して合議し、迅速に選択している。

 術後もグループ病院と連携し、自宅復帰に向けたリハビリテーションまで一貫して行える体制が整っている。

  • 脳血管内治療の様子

新たな血管撮影装置を導入し微細な病変の診断が可能に

 同院では血管内検査・治療の一環として、20年9月から、新たな血管撮影装置を導入した。この装置は、血管内に挿入したカテーテルに造影剤を注入することで狭窄や動脈瘤などの微細な血管病変の診断・治療を可能としている。さらに断層画像や3D画像の撮影も可能で、短時間で血管の走行を把握できるようになったという。

 清水理事長は「被ばく量が少なく、患者さんの負担軽減につながるほか、鮮明に撮影できるため治療の成績の向上に寄与しています」と話している。

  構成/五十嵐幸司

  • 2020年9月に導入した血管撮影装置

理事長

清水 史記

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