投稿日: 2019年3月4日 11:47 | 更新:2019年3月4日11:47
医療法人社団 康幸会 かわぐち心臓呼吸器病院
理事長・院長 竹田 晋浩
たけだ・しんひろ●1986年日本医科大学卒業。日本医科大学付属病院外科系集中治療室・教授を経て、2015年から現職。日本呼吸療法医学会・副理事長。厚生労働省重症循環不全および呼吸不全に対するECMO治療研究班・代表、厚生労働省新型インフルエンザ研究班・メンバー。
心臓・大血管における「断らない」超急性期病院
かわぐち心臓呼吸器病院は、整った救急医療体制のもと、高い技術を持ったスタッフが、生死を分ける心臓・大血管・肺の重症疾患の治療に臨んでいる。「患者さんやご家族の方が望む『最善』の医療を目指す」。そう竹田晋浩院長が挙げる目標に向け、医師や看護師、理学療法士など、全員が同じ目線で治療に臨むことを重視している。
診療の柱となる救急医療ではスタッフ・機器が常時待機し、24時間365日体制で対応。救急外来から手術室まで最短で移動できる導線で検査・治療を迅速に開始し、「断らない医療」を実践する。術後も集中治療室(ICU)で積極的に循環補助装置(ECMO)を導入するなど、重症心不全や重症肺炎治療に対応。特定集中治療室管理料1の取得といった充実した診療体制はこの規模の病院では珍しい。
さまざまな疾患に高度な治療を提供する循環器内科
心疾患の救急医療のうち、心筋梗塞の主な治療として行われるのが、循環器内科による心カテーテル治療だ。同科では常勤5人で緊急の症例に迅速に対応。局所麻酔で行われる上、治療時間も1時間程度と短い。救急以外の症例も数多く受け入れ、2泊3日の入院での退院を可能にしている。「治療の必要性をしっかり見極めた上で、薬物療法と心カテーテル治療のうち、より適した治療を患者さんと相談します」と徳山榮男医師は語る。
あわせて足の動脈の狭窄・閉塞に対する治療も積極的に実施。「年齢のせいと諦めている方や、発見されずに何年も過ごしている方がいます。歩くと足が痛くなる症状に困っている方は一度来院してください」(徳山医師)。また高齢化が進む中、脳梗塞の原因の一つとされる不整脈(心房細動)へのカテーテルアブレーション治療も年間200例以上(2018年1〜12月)行われており、症例数が徐々に伸びているのも特徴だ。
重症患者を常時受け入れる心臓血管外科の総合力
心臓弁膜症手術や急性大動脈疾患を主に担うのが心臓血管外科だ。「一刻を争う心臓・大動脈疾患に対し、どんな重症例も受け入れ救命を目指すのが病院の使命です」と金森太郎医師。各医師が豊富な経験を持ち、他疾患を併発し、診断・治療により高度な知識・技術を要する症例にも積極的に対応。24時間対応のドクターカーで、医師が直接患者のところへ赴くことも可能だ。「他院では受け入れ困難な症例が年々増え、県内の大病院からも搬送されるようになりました」と金森医師。
結果、急性大動脈解離では全国でも有数の症例数となった。さらには患者の年齢や体力、ライフスタイルに配慮した手術術式も積極的に取り入れており、切らない大動脈手術(ステントグラフト治療)や低侵襲心臓手術(MICS手術)も症例数を伸ばし、あらゆる患者に対応する。
診断からリハビリまで、総合力で臨む心不全治療
同院では心不全の治療にも力を入れている。「初期治療から原因の検査、根治治療まで、各科が連携して同時に進められるのが特徴といえます」と青木聡医師が語るように、急性期集中治療から心筋梗塞、心臓弁膜症などの原因に対する手術治療を速やかに行い、その後は徹底した心臓リハビリテーションを提供する。多職種による適切なフォローにより、心不全の再発・再入院を防ぎ、生命予後を改善することが可能だ。
各分野での治療の質の高さが地域に知られ、実績も増え続けている同院。「外来で患者さんから『いい病院と聞いたから』と聞くと本当に嬉しく思います」と池﨑副院長は語る。
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