投稿日: 2019年5月31日 11:07 | 更新:2019年5月31日18:01
大手町さくらクリニックin豊洲
院長 西山 寿子
にしやま・としこ●埼玉医科大学卒業、同大学循環器内科勤務。2007年に大手町さくらクリニックを開設、現職に至る。
豊洲駅直結という好立地にある大手町さくらクリニックin豊洲。同院の最大の特長は、最新の機器を使い、女性の医師・検査技師により行われる乳がん検診だ。マンモグラフィーは、閉経前の女性に多いとされる高濃度乳腺の場合に発見が難しいため、超音波検査と併用して乳がんの発見率を向上させることが期待される。その精度をさらに高めるべく、同院では全国でも珍しい最新の乳房用自動超音波画像診断装置(ABUS)を導入。「ABUSは自動撮影のため安定性が高く、技師の技量に左右されていた従来の超音波検査よりも客観的なデータが得られます」と、西山寿子院長は語る。
また、併用検診のがん判定には、両検査の所見の一方に異常があれば要精密検査(要精検)とする独立判定と、両所見を総合的に判断して要精検者を決める総合判定があり、本来は後者が望ましいとされる。マンモグラフィーで異常所見があっても超音波検査で良性と分かれば要精検とはならず、患者が不要な針生検を受けずに済むことがあるためだ。総合判定の実施には、施設や医師に条件があるが、同院はそれらを満たした施設として総合判定を行っている。
総合判定で要精検となった場合の紹介先となる、近隣の大病院と密な連携が取れているのも、同院の強みだ。複数の病院と連携を取るが、特に昭和大学江東豊洲病院(以下、江東豊洲病院)とは全国でも珍しい取り組みを行う。検診の結果、悪性を否定できなかったすべての症例について、定期的に合同で検討会を開いているのだ。検査に携わる医師・技師全員が参加し、読影の指導者でもある江東豊洲病院乳腺外科の吉田美和医師を中心に進む検討会が、診断技術の底上げにつながっていると西山院長。その結果、針生検を含む不要な精密検査や治療を防ぎ、患者の身体的、時間的負担を軽減できるという。「通常、要精検であれば紹介先へ送るまでが検査機関の役目ですが、検討会を通じ、精密検査を行う病院が、我々検査機関の診断をどう評価しているかを把握できることも、検査の質の向上に大きく寄与しています」
また、同院には画像診断のため週一回、他院から読影医が訪れており、吉田医師もそのうちの一人だ。「日頃から症例を共有できるだけでなく、緊急性があると判断した場合、ほぼ2週間以内に江東豊洲病院で精密検査の予約が取れます。細やかな診断で不要不急な検査・治療を防ぎつつ、急ぎの症例に迅速に対応する。その緩急が重要であり、それは緊密な病診連携によって可能になると思います」
密な病診連携は、乳がんと診断され他院で治療を受ける患者にも有益だという。例えば、江東豊洲病院で治療中の患者の経過をみる検査を、同院でも始めたと西山院長。「それにより、一定期間行われる化学療法が終了するタイミングで、予約を待つことなく検査ができます。こうした取り組みを通じ、治療に貢献できればと思います」。さらに、精密検査の結果、良性だった人へのフォローにも定評がある。「その時点で良性でも、将来変化するかもしれないため、定期的な受診を通じ、何かあれば迅速に対応することが重要です」。その際、再び精密検査が必要と判断された人が不安にならないよう、伝え方一つにも心を砕いているという西山院長。良性と診断された後、再び同院を受診する人が多いというのも、こうした姿勢が患者の信頼につながっているからだろう。
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