投稿日: 2019年8月27日 10:50 | 更新:2019年8月27日10:50
医療法人社団英明会 大西脳神経外科病院
理事長 大西 英之
おおにし・ひでゆき●医学博士、奈良県立医科大学臨床教授。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。第18回日本臨床脳神経外科学会会長ほか。
院長 久我 純弘
くが・よしひろ●医学博士。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経外科学会評議員ほか。
4つのセンターで地域の脳疾患治療を担う
兵庫県明石市を中心とした地域で脳卒中の救急を含めた脳疾患治療を担ってきたのが大西脳神経外科病院だ。「この地域には脳疾患、がん、心疾患を得意とする病院があり、連携して全国レベルの治療を実現させています」と大西英之理事長は語る。救急隊や開業医とも「プレホスピタルレコード」や「脳卒中ノート」といったツールで情報を共有。迅速な救急搬送や、退院後のリハビリなどを円滑に進められるようにしてきた。
同院では「脳卒中」「脳腫瘍」「脊椎・脊髄」「回復期リハビリテーション」をセンター化し、専門性を高めている。センターにある通り、脊椎・脊髄の治療も大きな特徴だ。「頸椎症や手根管症候群、脊柱管狭窄症といった全身の神経の病気に悩む方も多いのです。これらに対し、脳神経外科の知識を生かしたマイクロサージェリーで、神経への愛護的な治療を提供できます」と久我純弘院長。一環として、圧迫骨折を小さな切開で治療するBKPも開始した。
最新治療の導入も積極的だ。代表例が、本態性振戦に対する超音波治療。従来法で効果がなかった症例の治療法として期待され、2019年6月に保険適用となった。同院では保険適用前から症例を重ね、現在も多くの患者から問い合わせを受けているという。他に、下垂体腫瘍に対する神経内視鏡手術を積極的に活用するなど、手術の低侵襲化を進めている。
「現在では救急に対し、充実した人員で対応できています。それが安全性の向上につながっています」と、久我医師。今後もさらなる体制の拡充を進めていくという。「今後、国を挙げて脳卒中治療に取り組む流れになっていきます。その中で包括的な脳卒中センターを担えるよう、診療を充実させていきます」と大西理事長は力を込める。
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