投稿日: 2017年5月17日 10:41 | 更新:2017年5月17日10:41
医療法人社団心聖会 理事長 かねまつ・とおる | |
「医師を志した原点として、『人のために貢献したい』ということがありましたね」。そう語る兼松徹理事長が生まれ育ったのは、父が事業家という家庭。子どもの頃から理科、中学以降では物理科学に興味を抱いていたものの、科学者でなく、医師の道に進むようになったのも、そうした考えが根底にあったからだ。「父も私に対し、人に貢献する仕事に就くことを勧めていました。また、当時は父を超えるにはどうすれば良いかということも考えていましたね。結局それはお金を稼ぐことではなく、いかに自分らしく生きるかが大切だという考えに至りました。それが人を助けたい、喜ばせたいということだったのです」
医師になってから、勤務医として内視鏡技術を中心に技術を磨いてきた兼松理事長。現在の亀戸で開業しているのはまったくの偶然であり、大学の先輩が経営していた医院を引き継いだからだ。「この地で実際に診療に携わってみると、下町の方々に私は支えて頂いたのです。頑張った分だけついてきて頂けて、多くの人が私に任せてくださいました」。そうした人々に応え、満足いく医療の提供を心がけてきた結果、開業当初は16坪程の小さな施設だったのが、現在では駅近くに先端の検査機器が揃った2つのクリニックを構え、訪問看護も手がけるようにまでなった。「結果的に運が良かったのでしょうね。勤務時から現在まで色々な方に助けられてきたのはありがたいことです」と兼松理事長は振り返る。実際にはそれだけではなく、全力を尽くしてきた姿を通じ、周囲の人々の信頼を集めたことが大きいのだろう。