投稿日: 2017年5月17日 17:50 | 更新:2017年5月18日10:26
医療法人三州会
大勝病院
理事長 大勝 秀樹
おおかつ・ひでき●2001年、昭和大学医学部卒業、2015年より現職。日本神経学会認定神経内科専門医など。
経験豊富なスタッフが病状に適した治療を
鹿児島県鹿児島市の大勝病院は、神経内科に特化し、260床の規模を持つという、全国でも珍しい体制を持つ医療機関だ。そのもとで、パーキンソン病、HTLV-1関連脊髄症(HAM)、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの神経難病で病状が進行した患者を積極的に受け入れてきた。「発症初期はかかりつけ医のもとで治療を進め、進行したら当院へご紹介いただくというケースが多く見られています」と大勝秀樹理事長が語るように、神経内科疾患における、地域の砦としての役割を果たしてきたと言える。
一分野に特化していることからスタッフの層も厚く、日本神経学会認定神経内科専門医9名を中心とした医師陣に加え、治療の中で重要な位置を占めるリハビリテーションのスタッフもPT、OT、ST合計で90名が在籍する。その人員の豊富さが生きて、医師・リハビリスタッフとも、疾患や治療・リハビリ方法ごとに専門性を有しているという。そうした結果、一つひとつの疾患に対しても、病状に適した対応を可能としてきた。「例えばパーキンソン病では、薬物療法やリハビリ、場合によっては脳深部刺激療法を組み合わせる必要があります。それを行うためには、専門的な知識と経験が重要になります」(大勝理事長)
ロボットスーツなどの最新治療も積極的に導入
充実した診療体制のもと、同院では「神経内科一本で診療していることに、社会的な責任を感じています。特化した病院であるだけに、国内で受けられるすべての治療を提供できなければならないと考えてきました」と、導入施設の少ない治療や、新しい治療を積極的に取り入れてきた。
実際、治療では前述の脳深部刺激療法に加え、パーキンソン病やALSの病状の進行を抑制する新薬も早くから活用。リハビリにおいても同様で、その代表的な取り組みが、2016年4月より保険適用になったロボットスーツだ。筋力低下が出始めた頃のALSで歩行状態が回復するなど、難病に対するリハビリの手段として期待できるという。また、HAMやパーキンソン病に対する効果も期待されている。その他、脳卒中後遺症については神経回路を強化する促通反復療法(川平法)、筋肉の痙縮を軽減するボツリヌス療法なども取り入れている。「神経内科の病気は、症状をコントロールできても治せないこともあります。ただ、その場合も、治らないからと諦めないことを信条にしています。知恵を絞って患者さんのベストな状態を追求します」と大勝理事長。先進的な神経内科病院として、同院はこれからも地域貢献に力を尽くしていく。
- Information
- 〒890-0067 鹿児島県鹿児島市真砂本町3-95
TEL.099-253-1122 FAX.099-254-9643
【診療科目】神経内科、リハビリテーション科
【診療時間】月〜土 9:00〜12:30/14:00〜17:30※急患の場合は左記に関わらず診療
【休診日】日・祝・盆(8/14・15)・年末年始(12/31〜1/3)
【病床数】260床(一般93床、療養167床)
http://ookatsu.jp/