投稿日: 2017年8月10日 15:27 | 更新:2017年8月10日15:27
医療法人尽誠会
山近記念総合病院
理事長 杉田 輝地
すぎた・てるじ●慶応義塾大学外科、東海大学外科を経て、1985年より山近記念総合病院勤務。現在は理事長兼外科医師として働く。
日本外科学会認定外科専門医、日本消化器外科学会認定消化器外科専門医、日本消化器病学会認定消化器病専門医。
外科 金谷 剛
かなや・こうじ●1992年、弘前大学医学部卒業。1994年、横浜市立大学消化器腫瘍外科学入局。2004年から山近記念総合病院で勤務。日本外科学会認定外科専門医。
近年、胆石治療には腹腔鏡下手術や衝撃波破砕治療などの低侵襲治療が普及している。それらを国内でもいち早く導入し、多くの実績を積み重ねてきたのが、神奈川県小田原市にある山近記念総合病院である。同院の杉田輝地理事長は「医療スタッフやその家族が受診・入院したくなる病院」を目標に掲げ、患者の負担軽減を徹底的に追求してきた。
その一例として挙げられるのが、腹部症状の患者に対し、検査から治療・術後のケアまで外科医が一貫して担当する診療体制である。同院では上部・下部消化管の内視鏡検査・治療なども8人の外科医が担当。複数の診療科を受診することで生じるタイムロスや検査の繰り返しなどを避けた、スピーディーな診療を目指している。「胆石の場合でも、ガイドラインでは急性胆のう炎を伴う重症例などに早期の胆のう摘出術が推奨されており、迅速な診察、治療が重要だと考えています」と杉田理事長。そうした点も踏まえ、超音波検査や血液検査などで結石の有無や位置、炎症反応などを確認した上で、必要に応じて速やかに手術を実施。またその場合、低侵襲な腹腔鏡下手術を可能な限り選択しているという。
総胆管結石に対しては、内視鏡を用いた結石除去が広く行われているが、結石が大きい場合などは困難なことがある。そのような場合、多くの医療機関では一般的に開腹手術が行われる。一方同院では、衝撃波で体外から結石を破砕する「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」を用い、結石を小さくしてから内視鏡を用いて結石除去を行うなど、患者の負担が最も少なくなる治療を追求している。
こうした診療体制や治療技術はがんに対する診療でも発揮されており、胃がん、大腸がんに対する手術でも積極的に腹腔鏡下手術を取り入れている。「消化器疾患の手術は長年同じメンバーで担当しており、そうして磨かれたチームワークや継承されて来た技術を基にした確実性の高さも、当院の強みと言えます」と外科の金谷剛志医師は話す。患者目線のきめ細かな配慮も含め、このように最善の診療をひたむきに追い求める姿勢こそが、60年以上にわたって、地域住民の信頼を集めてきた理由といえるだろう。
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医療法人尽誠会
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