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全身ステロイド療法、高気圧酸素療法、
鼓室内ステロイド療法の3者併用で多くの患者を救う

【西横浜国際総合病院】 (神奈川県横浜市)

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医療法人 横浜博萌会
西横浜国際総合病院

 
耳鼻咽喉科部長 河野 敏朗
 
かわの・としろう●1993年、徳島大学医学部卒業。日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本東洋医学会漢方専門医。
 
 

病態に合わせ、薬物治療や高気圧酸素療法を選択

神奈川県横浜市にある西横浜国際総合病院では突発性難聴の治療に力を入れ、県西部地域でも有数の治療実績を積み重ねている。同院の河野敏朗医師は、純音聴力検査などに加え、問診によって症状の発生した時期、めまい・耳鳴りなどの随伴症状の有無、既往歴などを正確に把握した上で、病態に沿った治療を提供しているという。「軽症の場合は主に外来でのステロイド剤・血流改善薬などの内服治療を、中等症から重症の場合には入院でのステロイド剤点滴(全身ステロイド療法)や高気圧酸素療法、またはその2者併用療法を提供しています」
 
この高気圧酸素療法では、高気圧かつ濃度100%の酸素で充たされたカプセルに1時間30分程入室する。標準気圧時より遥かに多く血中に酸素を取りこめることが、内耳の障害部位の修復を促進するという。
 

高濃度の酸素を吸入し、病態の改善を図る高気圧酸素療法

高濃度の酸素を吸入し、病態の改善を図る高気圧酸素療法

難治例・重症例にも優れた治療成績を挙げる

同科の最大の特長として挙げられるのが、2者併用療法でも改善が見られない難治性の患者や、高度難聴の患者の治療にも積極的に取り組んでいる点だ。河野医師はその手段として、鼓膜部分から内耳へと直接ステロイド剤を注入する鼓室内ステロイド療法を導入している。この治療法は、より高濃度の薬剤を内耳に注入できる上、副作用も少ないといわれている。そうした利点に着目し、河野医師は2者併用療法に鼓室内ステロイド療法を加える3者併用療法を考案。難治性患者に対し、従来よりも良好な治療成績を収めてきた。
 
更に高度難聴の治療にもこの3者併用療法を用いたところ、初診時純音平均聴力が90dB以上という最重症群の患者に対してもかなりの割合で改善が認められているという。河野医師はこうした治療内容・成績を論文に纏め、日本耳鼻咽喉科学会で発表するなど情報発信にも尽力。その熱意溢れる診療姿勢が評判となり、現在、同院にはさまざまな医療機関から患者が紹介されている。
 
河野医師は、早期の治療開始が何よりも大切であると強調する。「発症から治療開始までの時間が長いと、どうしても治療成績が悪化してしまいます。突然聞こえなくなったり、異常を感じたりしたら、躊躇せずすぐに医療機関を受診して下さい」

Information
〒245-8560 神奈川県横浜市戸塚区汲沢町56番地
TEL.045-871-8855 FAX.045-862-0673
診療科目:耳鼻咽喉科、内科、外科・消化器科、整形外科、リハビリテーション科、 脳神経外科、眼科、泌尿器科、精神神経科、麻酔科(籾山幸紀)、腎臓内科など
診療受付時間:月〜金 7:30〜11:30/12:00〜16:30 土 7:30〜11:30
休診日:土午後・日・祝
http://www.nishiyokohama.or.jp/
 
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