品川志匠会病院

東京都

医療法人志匠会

手術治療を中心に難症例や再手術例に取り組む
脊椎脊髄のエキスパート

経験豊富な医師、スタッフによるチーム医療を実践

　JR品川駅近くに建つ品川志匠会病院は２０１３年11月の開院。脊椎脊髄疾患治療に特化した病院として親しまれ、10年の歴史を刻んできた。

　所属の医師は脊椎脊髄疾患治療のプロフェッショナルの整形外科医４名、脳神経外科医５名、麻酔科医４名という充実した体制（２０２３年１月現在）。

「複数の医師が意見交換しながら治療方針を決定します。医師だけでなく、豊富な経験を積んできたリハビリスタッフや看護スタッフなども多数擁し、チーム医療で疾患の治療に取り組んでいます」
と光山哲滝院長の言葉は力強い。

脊柱管狭窄症から靭帯骨化症、成人脊柱変形まで幅広く対応

　同院では脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、骨粗鬆性椎体骨折から後縦靭帯骨化症、成人脊柱変形（胸腰椎後側弯症、頸椎後弯症など）まで幅広い脊椎脊髄疾患の治療を行っている。

　手術治療の選択肢も豊富だ。椎弓形成術や椎弓切除術、椎間孔拡大術などの除圧手術から脊椎前方固定術や脊椎後方固定術、人工椎間板置換術、脊柱変形に対する矯正固定術などの脊椎インストゥルメンテーション手術まで、患者の病態に応じて適切な術式を選択している。

「手術にあたっては術中画像支援ナビゲーションシステムや術中神経機能モニタリングなどを積極的に使用し、手術合併症の低減や神経機能の温存に努めています。また、症例に応じて、顕微鏡や内視鏡の使用を選択することもあります」　と光山院長は語る。

　同院の特徴として、難易度の高い頸椎手術や靭帯骨化症手術、成人脊柱変形手術が多いことが挙げられる。特に難易度の高い胸椎後縦靭帯骨化症に対しても、術中画像支援ナビゲーションシステムを使用し、安全な手術を行える態勢を整えている。

最近では高齢化の影響により、骨粗鬆性椎体骨折後の成人脊柱変形や首下がり姿勢を呈する頸椎の重度後弯変形に対する手術件数が増加してきた。

７年間連続で年間手術件数１０００件以上

　開院以来の手術数の合計は1万１４００件を超えた（２０２２年５月末まで）。２０２１年は新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、年間手術数は１３３２件に達した。地元・品川だけでなく、区外、他県からも多数の患者が訪れる。同院で手術を受けた患者の中で、知人や家族・他院からの紹介割合は４割を超える。

地域医療への貢献目指し志匠会グループは着実に発展

　志匠会グループ（医療法人志匠会：大田快児理事長）は着実に発展。同院の他、に前身である２００５年開院の新横浜スパインクリニックなど、都内を中心に整形外科クリニックを6カ所展開している。さらに２０２３年秋、東京・練馬区土支田に品川志匠会病院と同規模の練馬志匠会病院（仮称）が開院する予定だ。

「蓄積した手術治療の経験を基に、患者さん一人ひとりに適した治療を提供できるよう、これからも職員一丸となって取り組んで行く所存です。脊椎脊髄外科を仕事として行いたい方はぜひ合流しましょう」

と光山院長・大田理事長は決意を込めた。

構成／牧野晋一

品川志匠会病院　院長

光山哲滝

みつやま・てつりゅう●1997年日本医科大学卒業。東京女子医科大学脳神経外科、国際医療福祉大学三田病院、亀田総合病院、ドイツチュービンゲン大学（臨床留学）などを経て、2016年品川志匠会病院入職。2022年4月より現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。

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編集部記者の目

脊椎すなわち背骨の治療を専門としている、全国でも珍しい病院。首・胸・腰を問わず、脊椎に関する疾患であれば、小児の側弯症にはじまり、若年層のスポーツや事故などによる外的損傷、加齢が原因の疾患まで、ほぼ網羅的に治療対応してくれる。脊椎に特化した病院だけあって、脊椎手術の術式も実に豊富で、患者ごとに適した術式を選択して、手術治療することができる。今後も脊椎・脊髄の特化型病院として、ますます来院者を増やしていくことだろう。

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