- 埼玉県
南与野たにかわ眼科
- 動画あり
祝日以外、毎日診療。
硝子体手術のエキスパートが
1人ひとりに
適切な治療を提供。
病床の確保など、入院の煩わしさがない日帰り手術
最寄り駅はJR埼京線快速の停車駅、埼玉県の南与野駅。大宮駅をはじめ、池袋、新宿、渋谷に乗り換えなしでアクセスできる。医療法人康久会が運営する南与野たにかわ眼科は同駅西口から徒歩2分の好立地にある。眼科領域全般の診断、治療を手掛ける。
2012年の開院依頼、白内障・硝子体手術に積極的に取り組んでいる。手術は全て日帰り。入院前の血液検査や病床の確保など、入院につきものの煩雑さがない。祝日以外、土日も含む毎日診療を実施し、眼科診療を通じて地域医療に貢献している。
「研修医の頃、様々な検査手法を習いました。網膜の検査が1番好きでしたね。特に水晶体より後ろの構造が面白いと思いました。」というのは、同院で主に網膜硝子体手術を担当する副院長の廣田和成医師だ。「例えば、専用のコンタクトレンズを目の上にのせて、そこから顕微鏡で覗くと、眼球の奥まで見えます。角膜も水晶体も透けていて、その先の網膜を目視できるのです。もし網膜剥離であれば、穴が空き、そこから網膜がはがれている。糖尿病ならば、増殖膜があり、その中を走る血管が写真よりも鮮明に見えます。これが引っ張るために網膜がはがれ、出血しているだとか、病態が一目瞭然なのも、網膜の治療に魅力を感じた一因です。」
数々の医療機関で培われた手術の知見と経験
廣田医師は東京大学医学部を卒業後、2年間の研修を経て、網膜治療の研究と実績で全国に名を馳せる、熊本県の出田眼科病院で研さんを積んだ。その後、埼玉医科大学病院、虎ノ門病院勤務を経て、2006年から、関東では屈指の網膜手術件数を誇る杏林大学医学部付属病院で執刀した。17年間勤しんだ杏林大学附属病院を離れ、23年4月に同院に入職した。
「例えば、同じ網膜剥離でも、硝子体の網膜の引っ張り方や、網膜の裂け方や裂ける場所、硝子体の網膜へのくっつき方など、剥離した状態は多種多様です。そのため、すべて同じ手術ではありません。オーダーメイドの治療が必要です。硝子体への手術だけでなく、外側から眼球をへこませて網膜の裂け目を防ぐバックル手術を併用するなど、これまでの経験を踏まえ、適した治療を判断します。」
廣田医師は治療法を選択する際、〝危険を冒しすぎない”ことを常に念頭に置く。
例えば、眼球内に落ちた眼内レンズを引っ張り上げる際、器具が接触して網膜がはがれることがある。その場合、網膜剥離の手術をした後、落ちた眼内レンズを引っ張り上げて、目の中に固定する。その2つを一緒に行うケースがある。「しかし、私なら分けます。まず、手術で網膜剥離を治した後、眼内レンズを固定する方法を選びます。重篤な外傷や網膜剥離で剥がれた網膜に対し、元の位置に戻して抑える必要があります。私は網膜の裂孔を覆い、剥がれを防ぐシリコンオイルを頻繁に使います。空気より密度が高く、網膜の裂孔を覆うガスの使用も選べますが、この場合、再発時の進行が非常に速いのです。」
シリコンオイルは液体状態で眼球内に存在し続ける為、再発時の進行が比較的ゆっくり。眼の腫れなどが落ち着くのを待ってからの治療も不可能ではなく、着実に治療できる。
「一般的に新たな治療法が開発されると、最先端として即実践するケースを散見します。私はある程度実績があり、いい治療結果が出ているもの以外、やらない方針です。それが患者さんの健康に寄与する医療だと思うからです。」
日本屈指の先端手術を実践すると同時に細心の注意を払う治療を身上とする廣田医師に感銘を受けた。
今求められる低侵襲緑内障治療の薦め
同院は緑内障についても見識が高く、多くの治療実績を誇る。
「緑内障は相対的に眼球内にある液体の房水を適切に排出できず、眼内の圧力が上昇。これにより、視神経に障害が起き、見える範囲が狭まる病気です」と語るのは、緑内障に精通し、多くの手術を手掛ける高橋麻穂医師だ。
「線維柱帯という排水溝に相当する箇所が狭窄して、物理的に水の流れが悪くなり、眼圧が上がります。一方、眼圧が10~21mmHgと正常の範囲内なのに、視神経が損傷して、見える範囲が狭くなる正常眼圧緑内障は日本人に多くみられます」
緑内障が進行して欠けた視野は元に戻らない。治療は眼圧を低く抑え、症状の進行を食い止める。
緑内障の基本治療戦略は、以前から点眼薬、レーザー治療、手術(観血的)治療が主体であったが、患者の健康寿命の延伸からも最近、低侵襲緑内障治療への早期移行が求められている。
「当院でも緑内障治療の早期発見、患者さん一人ひとりに合った負担の少ない治療の選択を組み立てています」と高橋医師は述べる。低侵襲緑内障の選択についても、「白内障手術併用アイステント手術、半導体、LTPなどの安全な方法を組み合わせて、眼圧をコントロールするよう心がけています」というのだ。
髙橋医師の経歴で異色なのが2007年から11年間、米国オレゴン州にあるオレゴン・ヘルスアンドサイエンス・ユニバーシティで基礎研究に従事していたことだ。
「細胞はどうして増えるのか、細胞の神経線維はなぜ長く伸びて、細胞の中にはどんな伝達系があり、どこを刺激すると細胞が増えるのかなどを研究していました。それと並行して、お薬の薬理作用も分子生物学的な視点で学びました。この経験を活かし、点眼薬などのお薬がどのように効くのか、患者さんに分かりやすい言葉で説明できるのではと思っています。」
最後に髙橋医師は緑内障の早期発見を繰り返し強調していた。
「特別な自覚症状がなくても、いつでも来院して頂きたいと思います。なんとなく検査してもらいたい、少し目の状態が気になるから診てもらいたいなど、どんな理由でご来院されても結構です。」
患者さんと向き合い 絶えず初心を忘れない 硝子体手術への思い
医療法人康久会が運営する、もう一つのクリニック、たにかわ眼科の所在地は埼玉県入間市。圏央道の要所である入間ICのほか、西武池袋線の4つの駅、JR八高線の1駅を併せ持つ。機能的な交通網が張り巡り、東西南北、どこからでもアクセス可能なエリアだ。
「当院は精密な眼底検査を軸に、患者さん一人一人に合わせ、治療方針を決定します。主に白内障や緑内障、硝子体の日帰り手術に取り組んでいます。」と話すのは、同院の院長で、長年に渡り硝子体、白内障、緑内障手術を数多く手掛ける渡辺久医師だ。特に正確で、迅速な手術を行うスペシャリストだ。
「いつも患者さんの気持ちに寄り添い、安心して社会復帰できるよう心がけています。特に、網膜剥離・糖尿病網膜症などの重度視力障害を起こす可能性のある硝子体手術では、正確な硝子体切除、最大限網膜に侵襲を与えない復位法を絶えず考えています」と多くの高精度な硝子体手術を渡辺医師は実践している。それでも、最新の技術習得をすべく、日々の勉強を欠かさない。
- 左から廣田和成医師、理事長の片桐美和医師、高橋麻穂医師
白内障手術は3~5分と短時間
同院では白内障の症状が軽度の場合、予防的に点眼薬を用いる。視力低下が進み、日常生活に支障を来たすようになったら手術を選択する。
「当院では点眼麻酔をするので、痛みを感じません。手術時間は白内障の場合、3~5分で終わらせています。短時間だと炎症が少なく済み、術後に眼圧が上がることもないので、メリットの方が多いのです。また、時間がかかると角膜が濁る角膜浮腫になる場合もありますが、それも避けられます。手術の翌日、眼帯を取った患者さんは『視界がすごく明るくなって、よく見える』と笑顔で診察室に入ってきます。」
終始穏やかな口調で治療への思いを語る渡辺医師。
「木を見て森を見ずにならないようにしています。患者さんの病気を正確に診断、把握するのはもちろんですが、疾患だけに目を奪われてはだめだと思います。患者さんの希望や思いを知るため、患者さんと目線を合わせて相手の心に寄り添う事が大切だと思います。」
同院の基本理念は、患者様が健康で幸せな人生を送る事ができる様、真摯な医療を提供する。渡辺医師は日々、その理念を実践している。
副院長
廣田和成
ひろた・かずなり●医学博士。2003年、東京大学医学部医学科卒業。出田病院、埼玉医科大学総合医療センター眼科、虎ノ門病院眼科、杏林大学眼科を経て、2023年から現職。日本眼科学会認定眼科専門医
診療院長
渡辺久
わたなべ・ひさし●1997年、川崎医科大学卒業。兵庫医科大学眼科、埼玉医科大学総合医療センター眼科を経て、2019年たにかわ眼科クリニック入職
医療新聞社
編集部記者の目
同院で主に網膜硝子体手術を担当する手術部副院長の廣田和成医師が好きだという言葉が印象に残っている。それが「手術はセカンドサーブを打ち続けるようなもの」という言葉。その中に患者に最善かつ最も安全な治療を提供するという信念を感じたからだ。
「テニスはファーストとセカンドの両方を外すと失点します。確かにファーストサーブを華麗に決めて得点する方が見事なプレーです。しかし、ファーストを失敗してもセカンドで確実に決めて点を稼ぐ方が賢明です。例えば、網膜剥離の手術と眼内レンズの固定を同時にやらずに、分けてする方が患者さんの目に安全です。そんなハイリスクハイリターンを求めない手術を心がけたいものですね」
拙速な治療を避け、患者の安全を最優先する同院の姿勢に、信頼を寄せる患者は多いという。廣田医師から、その言葉を聞き、大いに納得したのだった。
Information
南与野たにかわ眼科
ホームページ 〒338-0013
埼玉県さいたま市中央区鈴谷2-633
診療日:月~日
診療時間:9:00~12:30/15:00 ~18 :30
土日 9:00~13:00
休診日:土日午後、祝日
TEL:048-859-8080
たにかわ眼科クリニック
〒358-0002
埼玉県入間市東町7-14-12
診療日:月~日
診療時間:8:00~12:30/15:00~18:30
土曜8:00~14:00
日曜10:00~14:00
休診日:日曜午後、祝日
TEL:04-2960-1121
https://tanikawa-ganka.com/