在宅輸血・エンディングケアにも力を入れる

　手厚い医療で、在宅医療のイメージを大きく変えつつある。神奈川県川崎市中原区の「在宅テラス診療所なかはら」は患者の想いに寄り添った医療提供に注力し、地域と患者からの信頼も厚い。

　さまざまな診療科の医師を擁し、慢性疾患（循環器・呼吸器・消化器等）・認知症・神経難病等の内科全般、精神科、皮膚科にも幅広く対応。医療ソーシャルワーカーを複数名配置し、ご自宅でのエンディングケアにも力を入れている。

　特に注目すべきは在宅輸血（赤血球・血小板）の対応だ。

「在宅で輸血さえできれば、自宅で最期まで過ごせる患者は多くいます。地域の皆さんとのシームレスな連携・協働により、どんな症例・病状であっても、穏やかに自宅で最期まで過ごすことは可能と考えます」（齋賀真言院長）

　通院が困難な患者さんは検査に行くのも大変。「訪問診療でできることも限られてしまいます」と齋賀院長。

• 早期がんの発見や転倒後の状態確認に 有用なCT検査

　同一法人の新城テラスクリニック（外来診療クリニック）に設置しているCT・レントゲン・エコー等の設備をフル活用、即日で検査結果がわかるため、患者にとっては申し分ない状況だ。

　独力で通院困難な患者がほとんどであるため、検査が必要な状況となった際には、福祉車両での無料送迎を実施している。