「10年後の患者さんのため」 を目指して

　JR恵比寿駅からほど近くのさとうデンタルクリニック。開院から7年を迎えた佐藤悠野院長は「患者さんに10年たっても、ここで受診してよかったと思っていただくことを目指して診療してきました。今でもその思いは変わりません」と話す。

　佐藤院長が一貫してきた姿勢は、常に患者に対してインフォームドコンセントを尽くすことだ。その患者が置かれた状況でさまざまな選択肢を丁寧に説明し、もっともその人にふさわしい治療法を一緒に考える。

　歯を失うと入れ歯やブリッジといった治療法があるがほかの歯への負担があるため、佐藤院長が積極的に取り組んでいるのがインプラントだ。特筆すべきは、再生医療を導入していること。患者の血液から抽出した成分（CGF）を用いて、インプラントの土台として不十分な骨を再生するというものだ。厚生労働省から認可されている。

　「これまでインプラントが難しいとされていた症例に取り組むことができ、治療の幅がより広がりました」と話す佐藤院長。完全自己由来であることから腫れや痛みの軽減にもつながる利点があり、インプラント以外の治療にも役立てることができる。

　佐藤院長が日ごろから気を配っているのが技術の向上と設備の充実だ。それも、患者がよりよい治療を受けられるようにとの思いから。当然、自らはもちろんスタッフへの要求水準は高い。「患者さんが口を開けている時間をできるだけ短くして、治療をスムーズに行うためにどうしたらよいか、いつも考えています」

　治療後の保証制度も特徴的だ。インプラントは10年間保証。しかも、普通なら通院などとセットになっているケースが多いが、同院ではその間に一度も来院しなくても保証の対象にしている。地方に住んでいたり、妊娠・出産を機になかなか来られなくなったりした患者に無理をしてほしくないとの考えからだ。

　「歯に不安がなくなれば、食事も楽しく、気持ちも前向きになっていきます。これからも患者さんの手助けになるように取り組んでいきたい」