- 北海道
医療法人社団 石史山会
札幌スポーツクリニック
- 動画あり
早期スポーツ復帰と
長期的なスポーツ継続を目標に
正確性の高い手術を実践
精密な骨切り術で高いスポーツ復帰率を実現
札幌市の中心部、地下鉄東西線バスセンター前駅に直結という通いやすい環境が整う札幌スポーツクリニック。同院はスポーツ整形に特化して開院し、関節の変性疾患や靭帯損傷、骨折、脱臼などの豊富な診療実績を重ねている。診療においては「動かして治す」をモットーに、早期のスポーツ復帰を目指していると山村俊昭理事長は話す。「治療期間中に運動制限を行うと、骨の萎縮や筋力の低下を招いて復帰が遅くなりがちです。そこで装具の固定を最小限に抑え、早い段階から運動療法を開始しています」
特筆されるのが、ランナーに多い変形性膝関節症に対し、骨切り術を積極的に提供して高いスポーツ復帰率を実現している点だ。膝関節症の治療では、軽度の場合は保存的治療、重度の場合は人工関節置換術が主に行われている。ただ人工関節置換術では生体に異物を挿入することから、感染リスクが否めないと山村理事長。「その点、骨切り術では下肢のアライメントの異常による、関節への負荷の偏りを矯正します。異物を挿入せず、本来の関節を温存しながら症状の改善や長期的なスポーツ活動の継続が期待できます」
また病態によって半月板の縫合や修復、骨切り部位への自家骨移植を柔軟に組み合わせ、治療の完成度を高めているのもポイントだ。それにより、半月板や軟骨の再生、骨の早期癒合が期待でき、予後の向上やより早期の回復が見込めると佐藤貴博医師。「下肢のアライメントを正確に測定した上で最適な治療内容を検討し、骨切り術の要ともいえる矯正角度も精密に計画・実施するように徹底しています」
バイオメカニクスに基づいた十字靭帯再建術
膝前十字靭帯損傷に対しても、正常な膝に近い、安定性ある状態まで回復できる手術法を追求していると大坪英則医師は話す。「十字靭帯損傷は放置していると高確率で変形性膝関節症に進行します。ただ再建術の結果が安定してきたのはごく最近。内容はまだ論争の中といえます。当院ではバイオメカニクス論に重点を置き、解剖学的に正確な位置への形成、靭帯の再生細胞である繊維軟骨の温存、固定方法の工夫などで治療成績の向上に努めています」
これらの手術の前後には、関節の機能回復と再発予防を目指し、リハビリテーションも実施。全職種のスタッフが密に連携し、充実した診察・リハビリ体制を実現していることが、良好な治療成績を支えていると山村理事長は話す。「地域の皆様がいきいきとした生活を送れるよう、最新の治療技術や理論を取り入れ、有効かつ安全な治療を提供すべく、スタッフ一丸となって努力してまいります」
骨切り術年間実績 198件
※2019年4月〜2020年3月
理事長 山村 俊昭（中）
大坪 英則 医師（左）
佐藤 貴博 医師（右）
医療新聞社
編集部記者の目
整形外科からスポーツ整形まで幅広く対応する札幌スポーツクリニック。手術ありきではなく、未病の段階から予防することにも重点を置き、膠原病内科や消化器内科、心療内科も加わった総合的診療にも力を入れている。一人でも多くの患者が、いきいきと活動的な健康生活を送ることを目指す。その診療にかける姿勢が、市内をはじめ、道内全域から多くの患者が集まる理由の一つだろう。