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地方独立行政法人大阪府立病院機構

大阪急性期・総合医療センター
心臓血管センター

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高い技術とチームの総合力で
患者に寄り添う治療を目指す

幅広い治療の提供で患者の希望に応える

 大阪南部を中心に高度救命救急の中核を担う大阪急性期・総合医療センター。急性期医療に欠かせないのが心疾患治療だが、同院の心臓血管センターには近隣だけでなく、遠方からも多く患者が集まる。

 「当センターでは心臓内科・心臓血管外科が1つになり、両科の視点をもって総合的に患者さんの治療にあたっています」と話すのは心臓血管外科主任部長の西宏之医師だ。

 弁膜症では、内科的アプローチからTAVI(経カテーテル的大動脈弁置換術)やマイトラクリップ(経皮的僧帽弁接合不全修復術)などのカテーテル治療が選択肢となる。症例によって手術が適している場合は開胸手術、さらにMICS(最小心臓手術)やロボット支援手術などの低侵襲手術の外科的アプローチが検討される。同センターはこうした幅広い治療が行えるハイブリッド手術室を備え、チーム医療を展開している。

  • ハイブリッド手術室では、心臓内科・心臓血管外科 による総合的な治療が行われる

 「患者さんの希望に沿うには、医療者側がさまざまな治療を提供できることが必要です。それを目指し、私たちは技術の向上と円滑なチームワークの実践に努めています」と心臓内科診療主任の菊池篤志医師は話す。選択肢を提示するだけでなく「患者さんと一緒に考え、選択し、治療に取り組むことが私たちのスタンス」と両医師は強調する。

 さらに同センターでは治療後の生活を見据えた回復期リハビリテーションにも力を注ぐ。「理学療法士や管理栄養士など多職種が連携し、病棟から退院後の通院リハビリまで、途切れることなく患者さんを支えています」と菊池医師。

 患者に寄り添い、共に歩む。そこが同院に患者が集まる理由なのだろう。

取材/三戸部亜希子

心臓血管外科 主任部長

西 宏之

にし・ひろゆき●日本外科学会認定外科専門医、心臓血管外科学会認定心臓血管外科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医。

心臓内科 医長

菊池 篤志

きくち・あつし●日本循環器学会認
定循環器専門医。

医療新聞社
編集部記者の目

 大阪急性期・総合医療センターの心臓血管センターが提供する質の高い医療にはコメディカルスタッフチームの存在が欠かせないと、心臓内科の菊池医師はいう。リハビリスタッフや栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種で構成され、医師や看護師とともに患者の治療後の生活まで視野に入れたトータル的なサポートを行っている。同センターのチーム医療の中心には、常に患者がいる。患者に寄り添うことを忘れない、温かみ溢れるチームの姿に心打たれる取材となった。

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