認知症は、長生きをすれば誰もがなり得る可能性のある病気です。物忘れが増えて出来ることが減っていく中で、不安になり、自信を失い、焦ったり怒りっぽくなったりして、精神的に不安定になることが多々あります。意欲が低下して何もせずに過ごすようになることもあります。認知症の方を支えるご家族の状況はさまざまです。別世帯のご家族や、ご高齢の配偶者の方が単身で支えていたり、同居するご家族が日中は仕事で家にいないなどです。ご家族が認知症の方を支えることに専念したり、長期間続けたりすることはとても大変なことです。

　当院では、認知症の方とご家族の方の心に寄り添い、穏やかな生活を支えるための医療を提供することを目指しています。外来ではCT等の各種検査の後に医師が診察し、できる限り初診時に診断を確定して必要な治療等を早期からご提案します。「家族や自分が認知症かもしれない」と思われる方もご相談ください。精神的な不安定さが強くなってしまったり、ご家族が支えきれなくなった場合は入院治療も行っています。認知症になってもその方らしく安心して穏やかに生活を送ることができ、みなさまに信頼されてお役に立てる病院であることを目指しております。