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医療法人偕行会

名古屋共立病院

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脊椎・脊髄疾患を
総合的に引き受ける体制を構築

脊椎治療のスペシャリストが低侵襲治療に積極的に取組む

 多くの人が悩んでいる脊椎・脊髄疾患。そんな悩みに応えるため、2021年4月に脊椎・脊髄外科センターを開設したのが名古屋共立病院だ。脊椎・脊髄疾患治療のスペシャリストである、湯川泰紹医師をセンター長として迎え入れ、3名の名医が揃い、設立に至った。同センターでは脊柱管狭窄症をはじめ、椎間板ヘルニア、頸椎症性脊髄症、後縦靭帯骨化症、脊髄腫瘍、脊柱変形などの治療に取り組んでいる。

 治療の基本は薬物療法や神経ブロックなどの保存療法。腰椎椎間板ヘルニアでは、脊椎の髄核に酵素を注入することで、保水成分を分解し、神経の圧迫を弱める椎間板内酵素注入療法を取り入れている。同療法はセンター部長の加藤文彦医師が治験前の初期研究を牽引した。

 十分な保存的治療を行っても改善が見られないケースや、日常生活に支障をきたしている場合には手術を検討する。胸腰椎圧迫骨折は骨セメントで固定する椎体形成術(BKP)を保険適用で受けることができ、30〜40分程の手術時間で、痛みを即時性に取ることが期待できる。

 病態をしっかり判断するために、気を配り先入観なく診断をつけているという湯川医師。内視鏡下手術は和歌山県立医科大学の教官時代に研鑽を重ね、同センターでも腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアの内視鏡下手術が盛んに行われるようになった。

 「術後の患者さんの経過などを診て、内視鏡下手術は、より侵襲が少ないと実感しています。術後の感染リスク低減、回復の早さが期待できるなど患者さんにとってメリットも多く、積極的に取り入れています」と湯川医師は話す。頸椎症性脊髄症、頸椎後縦靭帯骨化症などを対象とし、脊髄の圧迫を取り除く頸椎椎弓形成術にも長け、脊椎全般の手術をリードする。

 「いくら研鑽を重ねても、手術はひとりではできません。術前・術中・術後も麻酔科の医師や看護師など手術に関わる全てのスタッフと連携し、チームとして対応することで、患者さんに最大限の治療を還元できると考えています」

 脊椎・脊髄疾患のプロフェッショナルたちがチームで患者に寄り添い、サポートしている。 

脊椎・脊髄外科センター
センター長

湯川 泰紹

ゆかわ・やすつぐ●日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本脊椎脊髄病学会評議員、AO Spine Japan代表、医学博士

医療新聞社
編集部記者の目

今回、取材させていただいた湯川泰紹先生は、2021年4月に同病院の脊椎・脊髄外科センターの立ち上げとともに、センター長として招聘された。背も高く、さらに体格も良い。話を聞けば、学生時代はラグビー部とのこと。颯爽と現れた湯川先生にさっそくインタビュー。学歴を聞けば、「名古屋大学医学部ラグビー学科を体力優等で卒業」と病院スタッフ、取材陣の笑いを誘った。とてもユーモアがあり、誠実さがにじみ出ていた。技術も人柄も良い先生に診てもらえる患者さんは幸せ。同センターのさらなる活躍が期待される。

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