2000年に開院して以降、乳児から高齢者まで、幅広い患者の鼠経ヘルニア手術を行ってまいりました。2007年には鼠経ヘルニアを診るための診察日を設け、現在まで計600件※ほどの手術を手掛けております。

　受診時には、超音波検査による診断を行っております。超音波検査は放射線被ばくがない、体に優しい検査です。ヘルニアと紛らわしい疾患との鑑別ができ、検査中にヘルニアの様子を患者さんに見て頂き、患者さんに合った手術方法を選択しております。

　小児の症例では主に腹腔鏡手術を1泊2日で行います。従来の切開法と比べて傷が小さく、両側のヘルニアも、一度の切開で同時に手術できるのが特徴です。なお、停留精巣に合併した場合、主に鼠径部切開法を選択します。

　成人の症例では、鼠径部切開法と腹腔鏡下手術、どちらも行っております。切開法は局所麻酔で行うため、高齢者や全身麻酔にご不安がある方に適しています。日帰り手術も可能で、抗血栓薬を内服している方に適した手術もあります。腹腔鏡手術は1泊2日から2泊3日の入院で行います。創が小さく術後の痛みも抑えられるため、より早い社会復帰が期待できます。詳しくは病院ホームページをご覧ください。