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藤田医科大学ばんたね病院

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膵縮小手術+腹腔鏡下手術で
術後QOL向上に最大限努力

消化器外科手術の9割は術後負担の小さい腹腔鏡下手術

 名古屋市の中心部に位置する藤田医科大学ばんたね病院は、近隣住民のさまざまな病気を診察する地域密着型病院の側面と高度医療を行う大学病院としての側面を併せ持つ。

 消化器外科では患者の術後負担に配慮して、手術の約90%を低侵襲な腹腔鏡下手術で対応している。特に肝胆膵外科治療において多数の実績があり、全国から治療について問い合わせが寄せられる。

 堀口明彦病院長は、肝胆膵のエキスパート。数多くの肝胆膵手術をリードしてきた。低悪性度の膵臓疾患については、残せる膵は温存するという考えで治療にあたっている。

 「膵良性疾患や低悪性度の疾患に対しては、従来、膵頭十二指腸切除術や脾合併膵体切除術などが行われてきました。これらの方法だと、術後糖尿病の発症や消化吸収障害を起こすリスクがあります」

 脾臓を切除すると、肺炎にかかりやすくなるため、肺炎球菌ワクチンを接種する必要がある。十二指腸や膵臓乳頭部を切除すると、便秘したときに腸液が逆流し、肝臓に腸内の黴菌が入って胆管炎を引き起こす。そこで、残せる臓器は残す膵縮小手術によって、こうした合併症を回避するとともに、根治性を高めている。腹腔鏡下手術は、術後の入院期間が短縮できる。膵縮小手術と腹腔鏡下手術を組み合わせることで、患者にとってメリットの大きい手術が行える。

 また現在ばんたね病院では、2年後の完成を目指して、新棟の建設を進めている。

 「新棟が完成すれば、手術室が7室となります。あわせてロボット支援下手術システムを導入する予定です。これによって、より低侵襲な縮小手術、すなわちハイブリッド手術が可能となります」

 若手医師への教育も充実しており、患者の術後QOLに配慮した治療体制が整えられている。

  取材・文/牧野晋一

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病院長
医学部 消化器外科学 主任教授

堀口 明彦

1984年藤田保健衛生大学医学部卒業
日本消化器外科学会認定
消化器外科専門医

医療新聞社
編集部記者の目

名古屋市の中心部に位置する藤田医科大学ばんたね病院は、近隣住民のさまざまな病気を診察する地域密着型病院の側面と高度医療を行う大学病院としての側面を併せ持つ。風邪のような軽微な疾患の相談から、がん・総卒中といった生命にかかわるような大病の治療に至るまで幅広く対応してくれる貴重な存在である。2017年に設置された総合アレルギーセンターは愛知県アレルギー医療拠点病院に認可され、アレルギー疾患医療連携協議会事務局を担っている。

Information

藤田医科大学ばんたね病院

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〒454-8509
愛知県名古屋市中川区尾頭橋3丁目6番10号

TEL.052-321-8171

【診療科目】 外科・小児外科を含めて計22科
【診療受付時間】 月~土 8:30~11:30
【休診日】 日・祝・年末年始(12月29日~1月3日)

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