- 福岡県
福岡脳神経外科病院
- 動画あり
24時間365日、
手術経験豊富な医師が治療に尽力
未破裂脳動脈瘤の患者が九州全域から来院
福岡脳神経外科病院は一刻を争う脳卒中などの脳血管障害に対して、24時間365日、救急医療体制を敷く。脳神経外科医が常勤6名と非常勤5名の11名に、神経内科医が常勤2名と
脳卒中内科医が常勤1名。大学病院に数と質、共に勝るとも劣らない精鋭集団が在籍する。開頭手術と血管撮影、血管内手術が同時にできるハイブリッド手術室、血管撮影装置を備え、MRIを3台完備。脳神経外科において福岡県のみならず、全国に名立たる医療機関だ。
「救急のほか、脳ドックなどで未破裂や無症状で脳動脈瘤が見つかった方が九州全域から来院されます」と話すのは2008年から9年間、福岡大学筑紫病院脳神経外科教授を務めた、同院理事長の風川清医師だ。
同院は2017年春に開設。病床数は92床を数える。年々手術数を伸ばし総手術数は開設から3年で1000件を超えた。2021年度※は1204件という圧倒的な数字を誇る。
ひとたび破裂するとくも膜下出血を引き起こす未破裂の脳動脈瘤の治療法は、大別すると開頭クリッピング術と脳血管内治療があるが、「患者さんの多くが自身の脳動脈瘤に対して、開頭せず負担が少ない、低侵襲な治療を希望されます。その要望にお応えし、全手術の9割ほどで脳血管内治療を選択しています」と風川医師は語る。
その1つが「コイル塞栓術」。脚の付け根から挿入したマイクロカテーテルを脳動脈瘤内に送り込み、糸のように柔らかいプラチナ製コイルを密に充填。瘤の内部への血流を遮断することで破裂を防ぐ。
- ハイブリッド手術室対応 血管撮影装置
動脈瘤の入り口にステントを留置して治癒させる
脳血管内治療のデバイスとして着実に治療実績を上げているのが「フローダイバーターシステム」だ。まず、太ももの付け根から挿入した極細のチューブを脳内に到達させる。動脈瘤の入り口を覆うように、フローダイバーターというメッシュ状の細かい特殊なステントを留置する。すると動脈瘤への血流が減少して瘤内で停滞し、徐々に血栓化し動脈瘤は閉塞する。やがて動脈瘤は消失し、治癒する。
「例え、紹介状がなくても、気軽に受診して頂きたい。当院はMRIが3台あり、長くお待たせせずに検査して、病状や病態、治療計画などを説明できます。コンビニのように中に入りやすく、医療の質はデパート同様、高品質なものを提供したいと思っています」
※2021年4月~2022年3月
理事長
風川 清
医療新聞社
編集部記者の目
「私、これまで休みらしい休みを取ったことがありません。ほぼ24時間365日、常に急患の患者さんのことなどが頭の片隅にありましてね。楽しみですか?少々の晩酌する程度です」と苦笑するのは、院長の風川清医師だ。日本屈指の脳神経外科病院を率いる、脳卒中治療のエキスパートは手技の巧みさと同様、人心掌握にも長けている。
「手術して、はい終わりではありませんよね。ほぼ毎日、入院中の患者さんとお会いするのを心がけています。床に臥す患者さんは、やはりこの先が不安なものです。ちょっとでも雑談してもらって、不安を解消してほしいのです」と穏やかに語る。日々の診療の以外にも、後進の育成にも尽力している。
「山本五十六の言葉通りですね。やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ、ですよ」
その言葉から医師としての知見はもちろん、丹力をも感じたのだった。
Information
福岡脳神経外科病院
ホームページ 〒811-1313
福岡市南区日佐5丁目3番15号
診療日:月~土(※土曜日は午前のみ)
診療受付時間 :8:30~11:30 13:00~16:00
休診日:日、祝日
TEL.092-558-0081